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Optima Fault Injection Engine (FIE™)概要

Optimaの安全ソリューションは、先進的なフォルト解析技術をベースにしています。この技術には、新しいフォルト・インジェクション・エンジン検証技術(FIE-Technology)が使用されています。

ISO 26262やその他の安全規格の安全解析では、基本的にシミュレーションを実行し、フォルトを注入し、デザインへの影響を検証する必要があります。これに対し、フォルト・シミュレーションは解析手法として当然の選択でした。フォルト・シミュレーションは本質的に時間のかかる作業にも関わらず、基本的な方法はフォルトのないデザイン全体のシミュレーションを実行した後、特定の信号に次々とフォルトを注入しながら、シミュレーションを繰り返し動作の変化を調べるというやり方です。

そのためシミュレーション時間は、デバイスの全シミュレーションに信号数を乗じたものに比例してしまいます。これは非常に大きな要素です。フォルト・シミュレーションは一般的に、フォルト・プルーニング(間引き)やコラプシング(折りたたみ)といった最適化の対象となるにもかかわらず、完了には数週間から時には数ヶ月を要してしまいます。従来のフォルト・シミュレーションは製造テスト用に設計されていますが、これはスキャン・パス上のフリップフロップ間に張られた非同期ロジックと、機械によって製造される製品のテスト向けのものであり、安全性検証とは異なる。安全性検証では、テストによって駆動される安全メカニズムに至る複数の同期されたモジュール上のロジックを検証する必要があります。即ち安全性検証では、解析時間を短縮するために従来とは異なる手法が必要となります。

 

Optima FIE-テクノロジーの差別化

安全故障解析に使用される従来のフォルト・シミュレータとは異なり、OptimaのFIE-technologyには安全性検証特有の要件に取り組むためのアルゴリズムが組み込まれており、最新の検証技術と組み合わせて使用されています。これには、高度な並列シミュレーション、フォーマル検証、フォルト・リスト最適化などが含まれ、達成可能な性能を最大限に引き出します。さらに、安全故障解析の性質に特化したフォルト・グレーディング手法を適用し、解析時間をさらに短縮します。

 

実際のデザインにおいて、他社のフォルト・シミュレータと比較して、最大1,000倍の解析作業の高速化が確認されており、1桁の性能向上は標準的です。下図は、大規模な商用プロセッサ設計におけるベンチマーク結果です。

この高性能プラットフォームは、Optimaソリューション・スイートの基盤を形成しています。故障解析速度を高速化することで、扱いにくい解析を従来の数分の一の期間で完了することが可能になり、また、これまで不可能だった新しい解析を実行することもできます。

さらに、故障解析アルゴリズムにより、ISO 26262の安全解析を完了するために不可欠なカバレッジの最大化など、他のオペレーションを実行することができます。

Optima Benchmark Result on Large Design

Optimaの詳細については、YouTubeで製品のデモをご覧ください。YouTube(URL:https://www.youtube.com/channel/UCGnYSa1PGjzRfB196NWideQ