Docea Power

低消費電力化ソリューション:Intel/ Docea

Intel/ Docea Powerは、電子機器の消費電力と熱の挙動を高い抽象度でシミュレーションするためのソリューションを提供しています。実際に製品が使用される動作シナリオをモデリングすることで、ダイナミック電流だけでなく発熱によるリーク電流の影響も加味したシミュレーションを実行できます。本ソリューションを活用することで、機器各部の温度が上昇した際の電圧、周波数制御ポリシーの最適化も可能になります。

また新たに静的電力解析を行うWebベース・ソリューション(IDPA)がリリースされました。本製品によって、複雑な動作モードを簡単にモデリングできるだけでなく、エクセル等を用いた消費電力算出で頻発している計算式のミスを低減できます。またパワーモデルの再利用性を大幅に向上できます。

Docea PowerのHP:http://www.intel.com/content/www/us/en/system-modeling-and-simulation/docea/overview.html

静的消費電力解析:Intel Docea Power Analytic(IDPA)

IDPAはサーバ・クライアント型の開発環境です。ユーザはブラウザからサーバにアクセスし、サーバ上のデータベースにパワーモデルを蓄積します。サーバ上のデータに対するアクセス権はディレクトリ、IP、数式と色々なレベルで定義できるため、非常に高いセキュリティを実現できます。

IPおよびシステムのモデリング方法が統一されているため、数時間のトレーニングでモデリング手法を習得可能だけでなく、過去に作成されたモデルを容易に再利用できます。各種モード、モード毎の電圧や周波数を上位レイヤから下位レイヤに自動伝搬できるため、エクセル等を用いた消費電力計算の際に頻発している計算式のリンクミスを無くすことが可能です。

さまざまな解析画面もサポートされており、各モードにおけるトータル消費電力だけでなく、最も電力を消費しているブロックの特定等が容易に行えます。

特長

  • 階層的なパワーモデリングをサポートしているため、実製品と同じ階層を持つモデリングが可能
  • テンプレートを用いることで、モデリング工数を大幅に削減
  • 統一された静的/動的パワー演算書式と容易なルックアップと・テーブルの参照
  • モデルは全てデータベースに登録されるため、再利用性が格段に向上
  • 各モデルに対してR/W権限、承認等データシェアの各権限を定義可
  • モードによるパラメータ値等はトップを変更するだけで全階層に伝搬可
  • 予め用意されている各種解析ビュー
  • 変更履歴を全て確認できるだけでなく、過去の状態を復元可

動的熱解析:Intel Docea Thermal Profiler(IDTP)

従来Icepak,やFloTHERMといったCFDツールを用いて熱解析が行われていますが、これらのツールでは3百万ノードのシミュレーションに~5分/ステップ掛かってしまうため、動的シナリオをシミュレーション(例:10,000ステップ)するには、833時間かかってしまい、現実的な時間で検証できません。

IDTPはファンをもたない密閉されたスマホやデジカメといった電子機器向けに、熱伝導のみをシミュレーションすることで、CFDツール比約1,000倍の速度でシミュレーション可能です。IDTP上で3Dモデルをモデリングすることも可能ですが、既存のCFDデータを入力することで、IDTP上でのモデリング作業を大幅に削減できます。IDTPに実機から抽出したパワーのCSVデータや、IDTSのシミュレーションによって得られたパワー情報を入力することで、IDTP単体で熱解析を行うことが可能です。

またIDTPによって作成される熱のコンパクト・モデルをIDTS上にインポートすることで、消費電力と熱の動的シミュレーションが実現できます。

特長

  • 既存のCFDツール(Icepak, FloTHERM)のデータを再利用可能
  • 熱伝導のみに着目することで、高速なシミュレーションを実現
  • 放射と対流はシステム境界の熱伝導係数としてモデリング
  • IP毎の発熱状況を解析可能
  • 熱担当エンジニアと消費電力担当エンジニアが共通の環境で作業可能
  • 動的なシミュレーションを行うことで、オーバースペックを削減

動的消費電力・熱解析:Intel Docea Power Simulator(IDPS)

IDPSではIDPS上で作成されたパワーモデルだけでなく、IDPAで開発されたパワーモデルも利用可能です。またIDTPを用いて作成された熱のコンパクト・モデルをインポートし、IDPS上でモデリングされた電子機器の実動作シナリオに基づいて、リーク電流を加味したシミュレーションが可能です。例えば電源投入時等の初期状態の消費電力をもとに温度を算出 → 計算された温度情報をIDPSに与えることで、リーク電流を加味した消費電力を再計算 → 著しく温度が上昇した場合、電圧や周波数を変更 → 変更後の消費電力を再計算 → 温度変化を確認といったトータル・シミュレーションを実現可能です。

特長

  • 設計初期における実機レスでの消費電力と熱の動的なシミュレーションを実現
  • IDPS上でのパワーモデリング機能、およびIDPAで作成されたパワーモデルを再利用可能
  • GUIを用いたシナリオ作成機能
  • 実機から抽出したVCDデータ等をシナリオとして活用可
  • IDTSで作成されたコンパクト・モデルを用いた協調シミュレーション
  • IDTS向け消費電力値出力可能
  • Simics等SystemCシミュレータとのリンク可能